KEALA SETTLE

KEALA  SETTLE

大昔「南太平洋」(58)というミュージカルが大好きでした。
主役はミッチー ゲイナーとロマンスグレイのロッサノ ブラッツイ、若くて繊細なジョン カーでしたが、太平洋の島の女主のような大柄な(と言うより太い体の)フアニタ ホール(Juanita Hall)が「バリ ハイ」を朗々と響く声で歌うシーンにいつも心を動かされたものでした。

それから59年、「グレイテスト ショウマン」(17)で似たような太めの歌手を発見。体も声も巨大なヴォリュームで、そこから出る声の素晴らしいこと!
彼女の名前はキーラ セトル。(Keala Settle)

ヒュー ジャックマンがサーカスの団長、P。T。バーナムを張り切って演じて、サーカスに出演する「怪奇人間たち」の一人、髭面の豊満な女性という役を激演、ヒュー自身が彼女の声とパーフォーマンスに惚れ込み、何彼となくキーラを助けたという美談が付いています。

8月に私たちが属する団体のレセプションで、太めの歌手が大音声で歌を歌ってくれたのですが、その時は声には感心しましたが、来ているドレスがあまりにも似合わなくて、そればかりに気を取られていました。それがキーラだったのです。

舞台で活躍する、こういうお腹の底から出てくる声を持つ歌手を「ブロードウェイ ベルター」Broadway Belter と呼ぶそうで、キーラはそのナンバーワンに選ばれたこともあるとか。
2011年のブロードウェイ版舞台の「南太平洋」にしっかりとフアニタと同じ役で出ていました。
2005年の「ヘア スプレー」の舞台にも出ていて、「とても高校生どころか大学院学生にも見えないが、キーラの声と存在感は誰よりも素晴らしい!」と絶賛された記事もあります。

1975年11月5日ハワイのホノルルの近く、ライエ
Laie という町で、ニュージーランドのサモア系の母親と英国人の父親のもとに5人姉兄の一人として生まれ、2歳の頃から声を認められて成長したそう。いかにもポリネシア人らしい体と容貌は母親ゆづりなのでしょう。サモア人のお相撲さんによく似ています。

今回はインタヴューの前にヒュー ジャックマンと特別に舞台で上がって、「グレイテスト ショウマン」からの彼女の持ち曲「This Is Me」を感情たっぷりに熱唱してくれました。「人と違う外見でも、私は私」という歌詞がキーラの姿とダブって聞いていると涙が出てくます。

人情味たっぷり、義理に厚そうですし、人柄は優しくて、涙もろくて、インタヴューの時、ヒューがいかに助けてくれたかを話しているうちに涙がポロポロ、汗がどーっと出てきて私は(ドレスがきつそうなこともあって)気を失うのではないかと心配したほどでした。

160センチの小柄な体に、豊かな声と豊満な胸を武器にこれからどしどし映画に舞台に出てきてもらいたいものです。
ブロードウェイ「ウェイトレス」の舞台で。


インタヴューの前に歌ってくれました。

2017年8月のパーフォーマンス。残念な衣装でした。

1958「南太平洋」のフアニタ ホール。

ヒュー ジャックマンと掛け合いのステージ。

2017インタヴュー前の舞台で。

2011「南太平洋」の舞台から。

2017「グレイテスト 小満」の髭面女役。

1958「南太平洋」のミッツイー ゲイナーとロッサノ ブラッツイー

キーラの素顔。

2011「南太平洋」のキーラ。
1957「南太平洋」のジョン カー とフアニタ ホール。

2017「グレイテスト ショウマン」のヒュー ジャックマンと右端の髭付きキーラ。

予告編の一部です。すごい迫力でしょう!

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