VIOLA DAVIS 2015



VIOLA   DAVIS   2015

ヴァイオラ デイヴィス は,スケールはずっと小さいもののケヴィン スペイシーの女性版で,認識を得るために常に戦っています。ただ彼女の場合は黒人女優と言うマイナリテイーの立場を向上するための遥かに意義のある激しいい戦いですが。

ヴィオラと楽器の名前がついてますが、本人はヴァイオラと発音して欲しいそうです。今人気テレビ シリーズ「HOW TO GET AWAY WITH MURDER」(殺人の罪から無罪になる方法、と言った意味のタイトルです)(14−)で主役のエネルギー飽満の弁護士を力演して,ぐんと知名度が上がりました。

「ダウト」(08)では息子が神父(フィリップ シーモア ホフマン)に性的いたずらをされているのでは、と「疑う」(ダウト)母親の役を真摯に,格調高く演じて晴れてアカデミー助演賞にノミネートされ、「ヘルプ」(11)では主演女優賞にノミネートと、今だに黒人俳優の状況が不平等だと言われているハリウッドでは数少ない栄誉を受けています。

「白人女優たちと違って,黒人女優が主役をする映画やテレビドラマは殆ど企画されません。特に私は非常に黒い肌を持っているのでチャンスは更に低いのです。ドロシー ダンドリッジ,ハリー ベリー,タンデイー ニュートン、(現在テレビシリーズで主役を演じている)ケリー ワシントンたちはずっと色が薄くて,白人に近いルックスの黒人女優たちでしょう。ハリウッドは昔からライトスキンの俳優ばかり起用してきたのです」
とヴァイオラが主張する様に,彼女の肌の色は漆黒と言うのか,黒い銅のような輝きを放っています。低くて重々しい声も威厳と自信を感じされます。
その昔のジョン フォードの映画に良く出ていた,ウッデイ ストロードの女優版の様に。

それだけに彼女の歩んで来た道は,挑戦に注ぐ挑戦で,堂々と演説をしている様な口調,しっかり見据えた目つき,毅然とした姿勢が認識を得るまでの限りない努力の成果を見せているのです。このままホワイト ハウスに前進してもおかしくない知力とリーダーシップ,博愛精神,スタミナがあるのもケヴィン スペイシーとちょっと似ていると思いました。

1965年8月11日 サウスカロライナ州セントマシューーズに生まれ,小さい時から演技熱に捕われ,名門ジュリアード学院等で正統派の演技をしっかりと学び,舞台女優として頭角を現して,舞台のアカデミー賞と言われるトニー賞を2度も受賞。

フィリップ S。ホフマンの思い出を話してくれました。
「ドラッグを濫用しているなんて全然見えない,落ち着いた静かな人柄で,全く目立ちたがらない,優しい人でした。「ダウト」ではメリル ストリープと同様,もの凄い才能を備えながら,それを当たり前の様に他の共演者たちと共有するエゴがゼロの天才的な俳優でした」

ヴアイオラの様な,才能があって努力と忍耐の結晶の女優たちの光るチャンスがもっともっと出て来ると信じたいものです。

2015  HOW TO GET AWAY WITH MURDER


















2011「ヘルプ」左はオクタヴィア スペンサー

2008「ダウト」

2008「ダウト」のメリル ストリープとフィリップ S。ホフマン



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