AL PACINO 2015

AL   PACINO  2015


昨日(2月28日)アル パチーノに久しぶりに会いました。新作「ダニー コリンズ」(15)と言う映画で,老ロック歌手と言う役を演じているのです。
1940年4月25日 ニユーヨークのイーストハーレム生まれですから,74歳と10ヶ月。最近は余りヒットする映画に出てませんが,それでもしっかり毎年のように主演し,テレビや舞台などもこなしています。

役者によっては,現場が大好きで,特にクルー達との業界話,スターとして持ち上げてくれる人々に囲まれ、撮影の高揚感もたまらず,良い作品ではないと分かっていても,承諾して,役を演じてしまうのです。よく理解出来ますよね。ギャラとか次のオスカー賞などばかり考えているより、適当な映画に出ては,現場を心ゆくまで楽しむ方が、心身にも良いでしょうし。
特にパチーノやデニーロのクラスになるともう認められる必要がない為,気軽に何でも引き受けてしまうのです。制作者や監督は,大スターの名前を利用出来ますし,相互介助のシステムと言えましょう。

薄くなった頭髪をくしゃくしゃに逆立て,顎ひげは何やら香港の魔術師のよう、5サイズぐらい大きすぎのスーツを着ているため,手首がすっぽり袖に隠れているという、売れない俳優と言う格好でアルが登場。去年も「ザ ハンブリング」(14)と言う誰も見なかったような映画に主演して,会見があったのですが,その時も偏屈なアーテイストという格好で現れてます。彼独特のユーモアなのか,貧乏芸人を演じたいのか,そこら辺は分かりませんが、自信と自己満足は大層豊かでした。単純な質問を自分流に編曲して,立ち上がって,腕を大きく広げたり,指を突き出したりの舞台での過剰演技もどきで、オーバーに答えて来るのです。一人芝居を見ているようで 面白いのですが,質問にはちゃんと答えてないので,困りました。制限時間オーバーしても,人り悦に入って,注目を楽しんでいるのを見て,そこはかとなく悲しい気分もして来ました。長居するご隠居さんを思い出したりして。

「ダニー コリンズ」は実際にあった話をベースにしています。余り有名ではなかったカントリー歌手が70歳ぐらいになって,既に現役を引退、とあるきっかけで、ずっと前にジョン レノンから激励の手紙が来ていたのを発見,これを読んで再び挑戦するというもので、何故かカントリーからロックに変更して、アルが演じているのです。長い間遠ざかっている息子にボビー カナヴェール,その妻がジェニファー ガーナー(万年妻役!)、監督は映画初というダン フォーゲルマン。もともとはステイーヴ カレルが主演して,ジェレミー レナーが息子を演じる企画が紆余曲折(ハリウッドではこれが当たり前ですが)して、今回のキャストになった由。
1999「インサイダー」
アルの次の映画は「マングルホーン」と言って,孤独な老人が恋人が犠牲になった過去の罪を認めて、今の生活を平和に受け入れる、と言った(エキサイテイング!)なプロットで共演はホリー ハンター(又もやお客を呼べそうもなりキャステイング)。次々に企画が入るのは、やはりアル パチーノの積み重ねた栄光の履歴書がものを言うからでしょう。
1997「デアボロス」


2015年2月28日 「ダニー コリンズ」

2014「ザ ハンブリング」の時。

2015「ダニー コリンズ」の時。

2015「ダニー コリンズ」


1974「ゴッドファーザー 2」

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