JIM CAVIEZEL

JIM   CAVIEZEL


ジム カヴィーゼルはハリウッドで,至極真面目に,カトリック教の教えを守り抜く為に,ベッドシーンを拒否すると言う敬虔な信者なのです。顔からもその頑固な,信念が覗けます。この変わった名前はスイスの昔の名前だそう。レネー ゼルウエガーの苗字もスイスのものだと言いますから。

1968年9月26日ワシントン州マウントヴァーノンに5人兄妹のひとりとして生まれたジムは,家族全員がカトリックの信者として育ち、特にジムは教会に通い,聖書の教えをひもといたという勤勉な少年でした。
バスケットボールが好きで,一軍選手となって将来はプロバスケを志したものの大学の2年の時に怪我で断念,俳優に転向しようと「マイ プライヴェート アイダホ」(91)のオーデイシヨンを受け,端役を得て,力づけられたもののなかなか大きな役は回って来ず,テレンス マリック監督の意欲作「シン レッド ライン」(98)で主役という幸運に恵まれました。映像美とオリジナリテイーで知られるマリック監督は主役と名指した俳優の場面をカットしたり,全く予期出来ない映画作りをすることで有名で,ジムはその,男らしい真剣な表情と新鮮な演技を買われたようです。

この頃(97年)ケリと言う妻を得て,中国の僻地から難病の子供を3人も養子に迎えるというキリスト教信者ならではの行為をとり,ハリウッドのグッドルッキング スターと注目されても,いやいやと首を振って,スターメイキングなどに全く興味のない姿勢をとってました。

「オーロラの彼方へ」(00)や「モンテクリスト伯」(02)などに主演し,「ハイ クライムズ」(02)で共演の美人女優,アシュレー ジャッドとベッドに入るシーンを自分の宗教心を破ると拒否して,一時はハリウッドで騒がれたりもしました。
メル ギブソンもハリウッドの中でカトリック信者の姿勢を貫く事で知られていますが(少なくとも自宅の敷地に教会を建てたり,7人だか8人の子供を作ったり)、彼が監督を手がけた「パッシヨン」(04)でジムは主演のジーザス キリストの役を得て,ふたりのカトリック信者の熱気溢れるコラボレーシヨンが始まったのです。
「キリストの役を演じる為にまず自宅のプールの中で毎朝歩き回って、心身の準備をした。撮影中にキリストと自分のイニシャルが同じ,年齢も33歳と同じと発見して,身震いしたね」
撮影中に雷が落ちて,ジムに当たり,クルーがジムの耳から煙が出るのを見たとか,肺炎になったり,凍死しそうになったりと殆どキリストのような災難を経験。
この映画は世界中から疑問の声,批判を浴びましたが公開されるとカトリック信者がわんさか集まって,当時の興行収入トップの成績を記しました。

この時の会見では「メルとの親交が大きなプレゼントになった。この役を演じるチャンスを貰ったことを心から感謝している」
と相変わらず,真面目一色でした。
1998「シン レッド ライン」




最近は男っぽいアクシヨンものに出たり,テレビシリーズ「パーソン オブ インタレスト・犯罪予知ユニット」(11−14)で元CIAエージェントの主役を演じています。

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