SAM ROCKWELL

SAM    ROCKWELL


両親はふたりとも俳優(と言っても無名,父はピーター ロックウェル,母はペニー ヘス),カリフォルニア州のデリー シテイーに1968年11月5日に生まれた,サム ロックウエルは2歳の時にニユーヨークに移り,10歳の時に母について役を貰って初舞台。両親が離婚,父について,演劇学校に通い、と言う演劇環境の苛酷さを目の当たりにしてに育ったせいでしょうか,いつもどこかひねくれた,外側の男の役ばかり手がけているようです。ルックスは,その気になればトム クルーズもどきですが,何しろスターとか人気に全く興味が無く,性格俳優の道一路。

自分でも事ある毎に
「誰もがデニーロやパチーノを賞賛し,ああいう風になりたいと言うが僕はビル マレーやジョン ベルーシの様に傍らで,光っている俳優が好きだ。僕もだから,どこかひん曲がった人間を演じると満足感を得る。そう,出来ればジョン マルコビッチやゲイリー オールドマンみたいな役者になりたい。特にゲイリーと一緒に共演してみたい。彼の弟分なんて,可能性があるだろう」
とニヒルに言うのであります。
素顔はどちらかと言うと締まらない,間抜け顔を浮かべるので,意識的に,良い男を拒否しているよう。へそ曲がりと言えましょうか。

「イン ザ スープ「(92)以来何度も会ってますが,絶対に出しゃばらず、うひひひと人かげで照れ笑いなどしています。


「グリーン マイル」(99)では幼児性的虐待者と言う誰もしたくないような役を力演、
「差別主義者で変態で人間の悪いところばかり持っている男を演じたのだが,この男もどこかにまともな面を持っている筈,必要以上に邪悪性を持たないようにした。しかし演じている間は,嫌な気分だったのは確かだ」
とため息まじりに話してました。

「セヴン サイコパス」(12)ではクリストファー ウオルケンと共演して、
「彼はセリフを妙なところで切って言うんだよ。だからこちらのタイミングがずれたり,のけぞったりしてしまって,そこから面白いリズムが出て来る。髪の毛をおっ立てて,実にユニークな努力をしている。僕も変な役者だと認識していたが,クリストファーはもう境界線を越している仙人みたいな俳優だね」
と思い出し笑いをしながら言ってました。この映画はウデイー ハレルソン,コリン ファレルなどハリウッドの奇怪俳優がぞろりと出ています。

今年(13)の新作「ウエイ ウエイ バック」では,母親がボーイフレンドの世話にうつつを抜かして,これが口惜しい14歳の少年を巧みに指導する遊園地の親分の役をしたたかに,ペーソスを交えて,小気味好く演じています。もちろん変人役が大好きなサムですから,まともな指導などでなく,少年を大人扱いし,園の進行係のような仕事を与えて,責任を課せ,遠くから眺めて,励ますのでした。

「子供など全く欲しくない!」と断言するサムは45歳の今も独身。自分をしっかり把握しているあたりに、自信と
強い意志力が感じられて,無くてはならぬ異色の俳優です。

2012「 SEVEN  PSYCHOPATHS 」


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