DANNY AIELLO

DANNY   AIELLO



ダニー アイエロの素顔は189センチの長身の、優しくて,ビロードのような声もエレガントな,ダンデイーな紳士ですが,役柄は得てして,暴力的で,品のないマフィアや落ちぶれた刑事などばかり。

「「ゴッドファザー2」に始まって色々なイタリー系のやくざな男を演じてきたが,私の母はナポリから来た生粋のイタリア人でめっぽう躾けに厳しく,家では誰も “ヘル” などと言う言葉を使わなかった。6人兄妹の末っ子に生まれたが家に来る人たちもそのての汚い言葉は使わなかった。ところが映画に出るようになって,来る役,来る役,ヘルどころではないひどい言葉を機関銃のように連発して使う。恐ろしいもので,セリフでも毎度使っていると慣れてきてしまい,思わず口走ったりするようになる。今の若者が、Fワード無しにものが言えない状況はうっとうしいが,まあ仕方がないと言えよう。言葉の浄化運動でも始めるか!」

などと嘆息していました。

1933年6月20日ニユーヨーク生まれのダニーは,労働者の父親と先に言ったナポリターナでお針子をしていた母親の間に6人兄妹の末っ子として育ち,目が見えなくなった母親を置いて父親が家出をし,その為に子供たちは死に物狂いで母親を助けたそう。
ずっと後になって父親に再会したダニーはどうしても父を許せなかったと言っています。
16歳の時に年齢を偽って(昔は,兵隊が必要だったこともあって、良くそう言うことがあったようですが,最近は無理でしょうね)陸軍に入隊。数年後に除隊した後はグレイハウンド バスで働いたり,路上の靴磨き、ナイトクラブの用心棒をしたりと,底辺の暮らしをしていたとか。
30代後半から舞台に出ることになり、40歳になって初めて映画に出ます。
最初の映画のタイトルが「ゴッドマザース」(73)と言うのも,翌年の「ゴッドファーザー2」に出たことを考えると運命的なものが覗けます。

「月の輝く夜に」(87)では主演女優賞を獲ったシェールの求婚者の役を情けなそうに演じてました。勿論ニコラス ケージ扮する片腕のパン屋がシェールのハートを射るのですが,この映画には、ヴィンセント ガーデニアや日本でシャリアピン ステーキを作らせて有名なオペラ歌手の息子のフェオドール シャリアピン ジュニアが夜,犬のように遠吠えをする爺さん役で出ていたりと彩り豊かなキャストが顔を出しています。
次は「ドウ ザ ライト シング」(89)にピザ屋の主人役で出て,アカデミー助演賞にノミネートされました。

最近はテレビシリーズにちょくちょく顔を出してますし,間もなく「エニワンズ サン」(13)と言う映画にも出演。その上歌手としても鳴らしているので,CDも出していますし、舞台のショウ等でも活躍中。


1987  「月の輝く夜に」

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