BEN   FOSTER


強烈な圧迫感を漂わせる若手俳優のベン フォスターは1980年10月29日にボストンで,ベトナム反戦を叫んでいたヒッピーの両親の長男として生まれました。両親は,ロシヤ系ユダヤ人でレストランを営業,小さい時から演劇に興味があったベンは,12歳でなんと舞台劇の台本を書き,監督,主演して国際トーナメントで2位になったとか。

14歳で既に舞台のベテランとなり,高校を中退したベンは16歳でロスアンジェルスに。

何しろ面構えは太々しいし,異色のスタンスと才能にたぎったベンですから,すぐにテレビ ドラマの役を得て,常にユニークな若手を探している監督たちの眼を引きます。

「リバテイー ハイツ」(99)はエイドリアン ブロデイー主演の上質の青春ドラマで,ここでタブーの黒人の女の子に恋をするユダヤ系の反抗ガキを熱演して,ベンの株がぐんと上がりました。
「アルファ ドッグ」(06)ではドラッグでハイになった状態をリアルに見せるため瞳孔を開かせる目薬を使って,失明の危機もものかわの激演ぶりを見せて,監督のニック カサベテスを感激させたり、
「Xメン ザ ラスト スタンド」(06)のかなり不気味な天使役,そしてベンのクレイジーぶりをフルに見せた
「3時10分 決断のとき」(「3:10 TO YUMA」)(07)です。

ラッセル クロウ,クリステイアン ベールと言うクレイジーぶりではベテランのスターに全く引けを取らないパワフルな演技で,脅迫感と狂気と憎悪に燃える西部劇の新型悪漢を見せてくれました。

次の「メッセンジャー」(09)では戦死の手紙を遺族に届ける軍人の役をこれ又狂気演技にかけてはハリウッド1のウッデイー ハーレルソンと狂気を抑え,怒りと不満を沸々とさせて競演。

「ランパート」(11)ではロスアンジェルス警察の悪徳警官を怪演のハーレルソンと再びコンビを組み,不思議な車椅子の男と言うあまり大きくないものの,重要な役を演じています。
「コントラバンド」(12)と言うマーク ワールバーグ主演のアクシヨン スリラーでは又もやのすぐに爆発する利口でない安手のワルを演じて,どうもベンの役は今少し,ステレオタイプになりかけてます。

当人はけろりと「役作りの面白さと創作が僕の生き甲斐。ミルクトースト(日常がなんの変哲も無い人間のタイプ)みたいな役はごめんだがね」
といってのけるアーテイストの気概に溢れています。
2007 「3:10  TO YUMA」


と言う心配も杞憂で,目下アレック ボールドウィン主演のブロードウェイの舞台「オーファンズ」に出演中。ベンの役はもともとはシャイラ ラブフがする予定でしたが,アレックとけんかをして降版,考えるとこの3人はすぐに怒るショートフユーズの役者として知られているので,舞台上でのダイナミックスが面白そうです。

その上、今32歳のベンが、46歳のロビン ライト(ショーン ペン夫人だった)とデイトをしていると言うニユースも何となく微笑ましいです。



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