JOHN  CUSACK


英国にはキューザックと言う苗字の演劇界のダイナステイーがありますが (ジェレミー アイアンズの夫人、シネード キューザック(Sinead Cusack)も名女優なら彼女の父上(シリル(Cyril Cusack)も兄弟も全員舞台や映画で活躍したのです)
アメリカのジョン キューザックも父親から、姉(ジョーン(Joan Cusack), 喜劇を得意とする脇役女優)も弟妹も映画関係と米国版ダイナステイーなのです。血縁関係は無いとの事ですが、遠い昔につながっていたと考えるほうが楽しいですよね。
2007  「1408号室」
おちょぼ口と色白の肌、しれっとした表情が日本の若殿様見たいですが、本人は演技にかけては相当なこだわりを持っている職人肌の俳優で,若い時はアイドルスターと騒がれましたが、その時も媚びたり、売り出そうと努力したりしてません。

ずっと昔、まだ初めてのゴールデン グローブ授賞式に行った時、「すてきな片想い」(84)に主演していたジョンは若手代表と言う使命を持って出席、ちょうど、まだ少女だった娘がエレベーターに乗り、中に彼がのそっと立っていて、その晩、大ファンの娘は、その偶然のエレベータ乗り合わせばかり考えて、ずっと興奮状態でした。

当時の何とも可愛いジョンの写真をいつか載せますが、「リスキー ビジネス」などのトム クルーズや「ブラット パック」と呼ばれたショーン ペンやエミリオ エステベス/チャーリー シーン兄弟らのヤング アンド ワイルド グループとは一線を画した自分だけの世界を持っていたようです。

「エイトメン アウト」(88)での1919年、シカゴの野球チーム、「ホワイトソックス」が贈賄疑獄に巻き込まれ 「ブラックソックス」と呼ばれた事件の映画化では、しっかりプロ野球選手を熱演 、「グリフターズ」(90)で前に紹介したアネット ベニングの恋人の若い泥棒役、しばらく後の「ジョン マルコビッチの穴」(99)でのキャメロン デイアスとの人形使いの夫婦役など、独特の工夫と演技派の熱情がみなぎる役作りを見せてます。

大音楽狂でもあるジョンは、自分で制作、主演した「ハイ フイデイリテイー」(00)で、ぼろレコード屋にたむろする、愛すべきビニールレコードおたく人種を情感たっぷりに見せてくれました。

当時のジョンは、爽やかで、知的で、理想を追う芸術家の雰囲気に溢れてました。もっとも質問にはいつも、もぐもぐと答えて、早くここから逃げ出したいと言う願望が見え見えでしたが。

最近は「1408号室」(07)とか「2012」(09)などのホラー映画や近未来SF映画などで、少し寄り道をしている感じです。

新作 「推理作家ポー 最後の5日間」(12)ではエドガー アラン ポーを乱れた髪とひげの混乱と言うより錯乱の表情で怪演、次ぎの「ペイパー ボーイ」(12)ではアメリカ南部の湿地帯に住む下層白人で猟奇的な性的嗜好を持つ殺人鬼と言う想像を絶する役をへらへらと嬉しそうに演じています。主役のニコール キッドマン(彼女も絶対的下層白人のどうしようもなくだらしない、峠を越した美女と言う凄惨な役)と刑務所の面会所で檻を挟んで、リモートコントロールのセックスをすると言う、この私でさえ、気持ちが悪くなった異常セックスを展開するのです。そばには美少年のザック エフロンとかマシュー マコナヘイ(彼の役も想像を絶する異常性的嗜好を持っているのですから!)が居ると言うのに、ジョンとニコールは、じとじと下着など濡れそぼって、喘いでいると言う場面は、映画の常識とか品格の限界を超えたものでした。

と言う訳でどうも最近のジョンの映画志向がよく分かりませんが、少なくとも退屈な役を手がけない事は確かです。

1966年6月28日 イリノイ州エヴァンストン生まれですから今年46歳。無傷の独身なのもミステリアスです。

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