KRIS    KRISTOFFERSON


見るからに体制に反抗するリーダーのようなクリス クリストファーソンは、最高レベルのエリートの教養と知性をわざと隠しているようなところが,反逆児たる所以なのでしょう。
「スター誕生」(76)のバーブラ ストレイザンドとの共演がもっとも知られた主演作でしょうが,この映画はこれで3度目の映画化なのです。

クリスはテキサス州ブラウンズヴィルに1936年6月22日に生まれ,父上は空軍の大将で息子を軍人にしたかったそうな。しかし何と言っても反抗児のクリスは,ボクシングやフットボールで活躍したり、勉強にも強く、全米でももっとも優秀な学生に与えられるロードスカラーの栄誉を得て,英国のオックスフォード大に入学して文学を専攻,その後,父親を満足させる為かどうかは分かりませんが,陸軍に入り,西ドイツで4年半程過ごして,大佐の位を得たばかりか、ヘリコプターのパイロットとしてもならす、と言う珍しい進路を取ってます。

ロードスカラーのOBにはビル クリントン元大統領や異色監督のテレンス マリック等がいます。

次はアメリカの士官養成のエリート大,ウェストポイント陸軍士官学校で教師を務め、それからナッシュビルに住む様になります。
ここでスタジオのトイレ掃除等しつつ,チャンスを狙い,ジョニー キャッシュに自分の曲を見せたところ,全く無視されたとか。ヘリコプターのパイロットの仕事もしていたクリスは,ある日ジョニーの家の庭にヘリコプターを着陸して,自作の曲を手渡して,やっと認められたと言う華々しいエピソードは有名です。
そのうち売れ出して、カントリーのシンガーソングライターとして70年代の初め「サンデーモーニング カミングダウン」とか「ミー アンド ボビー マギー」等数々のヒットを出しました。

「ハイウェイメン」と言うバンドはクリスとジョニー キャッシュ,ウエイロン ジェニングスとウイリー ネルソンと言う凄い顔ぶれのメンバーでした。

映画デビューは「ラスト ムービー」(71)。音楽も担当してます。

トラバドールと言うクラブで唱っているクリスを見て,サム ペキンパーが「ビリー ザ キッド・21歳の生涯」(PAT GARETT & BILLY THE KID)(73)に起用したのが二人の友人関係の始まりです。

そして頭の良すぎる人々の,と言うか,才能がありすぎる人の常として,アルコール中毒に。(ドラッグももちろんです)毎日ジャック ダニエルのボトルを一本半空にしていたのですって。これが1976年頃。ヘリコプターの免許も没収されたとか。



実は私めは観てないのですが,三島由紀夫原作の「午後の曳航」THE SAILOR WHO FELL FROM GRACE WITH THE SEA(76)と言う英国映画に出ていて,情熱的なラヴシーンと英国の海岸の風景が素晴らしいのだそう。ショッキングなエンデイングだそう。とても観たいのですが,ヴィデオやDVDになってないそうで,無いと余計好奇心がそそられます。

バート レイノルズと「セミ タフ」(78)と言う映画にフットボールのプロと言う役で競演,二人ともそれぞれプロ選手のレベルの持ち主だっただけに,迫力,現実感に溢れるゲーム場面でした。

最近はハワイに住んで,たまさかのコンサートに出たり,この間は「ドルフィン テール」(2011)と言う尻尾とひれを失くしたイルカが泳げる様になると言う実話の映画化に,海辺のボートに住むおじいさんと言う役でひょうきんな顔を見せてました。
1991年頃


Comments

Popular posts from this blog

IGGY POP

DEVON AOKI

ADAM LAMBERT