LIAM   NEESON


  アイルランド生まれのリアム ニーソンが舞台でオスカー
ワイルドを演じたとき,彼が余りにもヘテロの男でゲイのために犯罪者扱いをされたワイルドを演じるのはちとどうか、
しかし英国人に見下されているアイルランド人の悲しさを
2012  「TAKEN 2」
極めて自然に醸し出したと。目下ロンドンの舞台ではルパート エヴァレットがワイルドを演じているのですが彼の場合は本人が公然ゲイであるのはプラスでも あまりに英国人なので悲劇のアイルランド人の雰囲気が全く無いと。俳優の私生活なり,性的嗜好が知られすぎるのも困りものです。

「シンドラーのリスト」(93)がリアムのハリウッド初期
の大役でしたが,ナチの敵役がレイフ ファインズと演技力も押し出しもバランスが取れていて重量級のタイトルマッチ
のようでした。オスカー シンドラーの名前はしばらくリアムの形容詞だったのも懐かしいことです。
「ロブ ロイ」(95)はスコットランドの英雄,この役もリアムの大きな体と無口な人柄にぴったりでした。もっとも実在のロブ ロイは小柄だったとか。
次は「マイケル コリンズ」(96)で題名の男、アイルランドの英雄を演じたとき。
「レ ミゼラブル」(98)では巨漢のジャン バルジャン。「スターウオーズ エピソード1」でのジェダイ マスター役と伝説的な大男の英雄がもうトレードマーク。

それが「テイクン」(08)で元 CIA のアクシヨン ニーローを演じて以来,静かに知的なアクシヨン スターに。

52年に北アイルランドのバリメナに生まれ,父親はカトリック学校の番人,母親は学校のコックと言う労働者階級の家に育ったリアムは 最初のころは気難しそうな,自分のことを話したがらない,内気そうなタイプでした。

今のリアムはドライなユーモを盛り込んだパブ トークが上手なとびきりチャーミングな男性です。
アマチュア ボクシングを9歳から始め,11歳から試合に出始め,6年間チャンピオンになったのですと。16歳のとき英国人と対戦し,気を失いそうな程に戦い,それでも終わりまで立ち続け,自分では勝ったと錯覚,リングから降りた瞬間に倒れて それ以来ボクシングを止めたそう。その時の名残が曲がった鼻なのです。
その鼻さえも魅力のひとつ、頼りになれて、力持ちと言う多くの女性にとって理想の夫のような存在でしょう。

ヴァネッサ レッドグレーヴの長女のナターシャ リチャードソンと結婚し,二人の息子が生まれ,英国の芸能界のグラマラスなカップルとして雑誌のページを賑わせていましたが、09年の3月,ナターシャはスキー事故で亡くなり、
リアムはしばらく姿をくらませていました。


新作「テークン2」(12)の会見ではすっかり明るくなって,ジョークを連発,それまでナターシャと一緒の時もどこか頑だった雰囲気さえ消えて,エレガントで楽しい性格になったようでした。今年の6月に60歳になったのも何かが吹っ切れた原因かも知れません。


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