CAREY    MULLIGAN

この写真はケアリー マリガンが「17歳の肖像」(09)の会見で いやなんとも栄養不良の寂しい女の子が無理矢理お化粧をして デザイナー グッズのドレスを着たみたいで
何とも不健康ですが この時「ウォール ストリート」(10)の撮影で オリヴァー ストーンにしごかれ 同時に
恋人役をしたシャイア ラブーフとのロマンスも発展中で
疲れ果てていたのでしょう。この子供二人のような恋愛は
すぐに終わってしまったようですが。

ケアリーの作品で何と言っても心に痛いのは「私を離さないで」(10)でしょう。英国に育った日本人の作家 カズオ
イシグロが著した「NEVER  LET ME GO 」というSF小説の映画化ですが、キーラ ナイトリーとアンドリユー ガーフィールドと彼女の3人の英国若手スター達がクローン人間を演じてそれはそれは哀しく 胸を突かれる叙情詩のような作品です。SF小説が原作と言っても 原作も映画も全く特殊撮影が出てくるような場面は無く ひたすらに片田舎の古びた
2009 「17歳の肖像」
家と家具に、懐かしいおさがりの手編みのセーターの元の所有者の残り香が匂ってくるような 手作りの雰囲気に満ちています。そしてケアリーが扮する世話役の任務の悲劇的な事と言ったらありません。この若者達は同じ体を持つ人間が病気になったりすると臓器を提供するのです。既に4個も内臓を提供してベッドで動けなくなったキーラの世話を焼く彼女のかいがいしさ、ケアリーはクローン グループの中で優等生だったために世話役に選ばれ 弱って行くクラスメート達を励まし 看病するのですがいつか彼女も提供する側に回らなくてはならないと言う体の奥が疼くサイエンス ホラーなのです。
あの猟奇的に美しいシャーロット ランブリングがこの学校の校長で遠くを見ているような不思議に怖い目が効果をあげてます。

「ドライヴ」と「シエーム」は共に2011年の映画で、都会の孤独と言うと月並みですが 才気ある若者のやるせなさを荒涼とした風景の中に描いている傑作でケアリーはそれぞれ 近くにいて遠い女性なり妹の役をひっそりと好演。どちらも主演のライアン ゴスリングとマイケル ファスベンダーの激演をサポートする難しい役で ケアリー独特の物欲しそうな、あきらめたような表情が生きています。

ケアリーは85年ロンドン生まれ、父親がインターコンテイネンタルの支配人だったため ドイツを始めヨーロッパの大都市でホテル住まいを8年間したと言う子供時代を過ごし 英国の裕福な、又は忙しい両親を持つ子供達にならって寄宿学校に入学 ここを訪れたジュリアン フェローズ(彼自身貴族の出身で「ゴスフォードパーク」などを監督)の講演に感動し 後に彼を頼って「プライドと偏見」(05)のオーデイシヨンを受け、見事に妹の役を得たのです。ここでキーラ ナイトリーと親しくなり
例の「わたしを離さないで」で再び共演し、二人は私生活でも大の仲良しとか。
目下レオナルド デイカプリオと「華麗なるギャビー」に出演中。そして突然 2012年4月21日にマンフォード
アンド サンズと言うグループのリーダー、マーカス
マンフォードと電撃結婚をしています。マーカスはアメリカ生まれですが両親は英国人で英国育ちだとか。

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