KATHLEEN   TURNER


「白いドレスの女」(81)のキャサリーン ターナーの
美しさと瑞々しさは衝撃的な程でした。フロリダの浜辺に
蠱惑的に現れて 謎めいた行動をとって 白いドレスの裾を翻して消えてしまう。ハリウッドの新星登場とキラキラ輝いてました。原題は「ボデイー ヒート」とずっと官能的で
キャサリーンの映画デビューでもあり監督のローレンス カスダンの処女作でもありました。
1954年6月19日 ミズーリ州スプリングフィールド生まれですが外交官だった父親について世界中を点々としたそうで,彼女の鼻っ柱の強さと洗練された雰囲気は中西部の
おぼこ娘とは全く違います。
「ロマンシング ストーン」(84)などのアドベンチャー
2012  [PERFECT FAMILY]
もので切れの良いアクシヨンを見せているのは 元体操選手だったためでスポーツ全てに秀でているそうな。
初めて会ったのは「男と女の名誉「(85)ですが実は
余り記憶が無く,「偶然の旅行者」(88)での会見では
新顔のジーナ デイヴィスに注目を譲って,デビュー作で組んだカスダン監督とウィリアム ハートとの小粋な会話を
披露してました。ウィリアムもいつか紹介しますが東部のエリートの生まれで 自分の優越感を全く隠さない変人タイプで似た様に不必要にへりくだらないキャサリーンととびきり豪快な知的トークを展開してくれます。

どこかの国の芸能人の様に ‘オネガイしまーす!’と言えば
全て良しのマスコミ体制とは違い,知的でウィットに溢れた
答弁はアドヴァンテージにつながります。

“ 撮影現場は異常な緊張が張りつめ,役になりきった俳優連中は仕事が終わってもなかなか自分に戻れず,火照った興奮状態を沈めるためにアルコールに手を出し,肉体が恋しくなれば手近かな相手とベッドに行く。私は共演男優とはまず
セックスはしなかったけれど クルーの中から目ぼしいのを探したわね。”
等と大胆な発言をさらりと言ってのけるあたりが彼女の強みでもありました。

「ローズ家の戦争」(89)あたりからアルコール依存症になり,同時に脊髄の炎症とか複雑な関節炎が発生して痛みを消すためにアルコールと鎮痛剤の中毒に。肉体が副作用で
膨張したり多毛症になったり,9回も大手術を受け、ある時など医師に2度と歩けなくなるかもしれないと言われる程の重症になったのです。

と言う訳で約3ヶ月前の写真です。ツンとした鼻以外はまるで別人のようで まだ58歳だと言うのにこの面変わり様は
ショッキングでしたし,戦いの凄まじさを如実に現しています。「パーフェクト ファミリー」(12)と言う超低予算の映画で,キャサリンは死にそうに安っぽいカツラをかぶってカトリック教会の「今年の教会員賞」を目指すおばさんを演じているのですが,あのキャサリンが!等と言う安っぽい
オドロキの反応は受け付けません。
誇り高く,哀れみなど死んでも乞わないヤンキー娘のキャサリンは映画よりも現在舞台で活躍しています。

“ 父は私が17歳の時に亡くなりましたが、子供たちには好きな事をしてその分野で登り詰めるが良いと言っててました。
ステージに上がる前に私は必ず‘ダデイーのために捧げますよ!’と祈ります。父の期待はしっかり応えられて私の兄妹は全員博士号を持っています。私も大学に戻って英文学と演劇で取りました。まだ健在な母は他人に私たちを紹介するとき。ドクター ターナー,ドクター ターナー,この子もドクター ターナーなのですよ,ととても嬉しそうです。

そして世界中の女性 (男性も含めて)に彼女の信念の呼びかけを紹介しましょう。

“ 整形手術をする費用と時間,その後の維持と手入れ!どんなにお金をかけても 大した結果は生まれません。それどころか大変な浪費と無駄なエネルギーではありませんか。
そんな時間があったら良い本を読み,好きな旅行をしたりして内面を美しくした方が遥かに効果的。
外に出かける時 スーパーなり空港で必ず声をかけられますが,時間が無いからとむべも無い返事をしたくないので
20分は余裕を見て出かけます。若い時の外見に固執せず
自信を持って仕事をし,どこかで世の中に役立つ行為を続ける。そう言う話をするとみなさん とても良い顔をして
離れて行きます。”




Comments

Popular posts from this blog

IGGY POP

DEVON AOKI

ADAM LAMBERT