MERYL    STREEP




2011  [THE   IRON  LADY]
偉大な女優などと呼ばれるのをこっぴどく嫌がるメリル ストリープを好きな人は徹底的に崇拝し 嫌いな人は少し太めの二の腕を見るのもおぞましいと ほとんど食わず嫌いなほどに彼女の映画を避けているようですが 久しぶりにアカデミー賞を受けた「アイアン レデイー」(11)でしたら どちらのタイプも楽しめます。


メークアップと言いアクセントから表情まで英国の元首相 マーガレット サッチャーになりきっているので 画面に登場するのは全くストリープではないからです。
横町のセブン イレブンみたいな店の娘だったサッチャーがオックスフォード大を出てあれよあれよと言う間に首相に担ぎだされ それまでのロウアー ミドルクラスの服装、フリフリ ブラウスとか安っぽい帽子にスーツなどのスタイル
甲高い声 動作 等をアッパー クラスにふさわしい淑女になるようにコーチされるプロセスが面白かったですねー。ロマンスのいきさつも面白かったし。年老いてからの回想/幻想の繰り返しはちょっと重かったけれども。


“ メークはもう30年近く私を担当してくれる人で 昔と違ってとっても薄くて
2009 「ジュリー& ジュリア」
スクリーンで見るようにずっと自然なもので だからこそ 楽に役作りが出来たのよ。若い頃は役を引きずって家に帰ってからも 頭の中が役の事でいっぱいだったけれど 今は撮影現場を離れたら すっともとの私に戻ります。


サツチャーは家事を自分でしたがって コックを置かずに 仕事で遅くなると
デパートで出来合いのものを買って夫と夕食をとったのですって。公邸で夜更けての会議になると夫がドアから顔を出し
“ ウーマン! 他の男性方に食事を出しなさい ” と怒鳴ったのですよ。わざと時の首相をウーマンなんて呼ぶところが 彼らしいでしょう。そうするとサッチャーは作ってあったウサギのシチュウなどをだすのですって。私でさえ
家にコックがいるって言うのに。ダウニング街の首相邸の使用人は30人ぐらいで
ホワイトハウスは400人ぐらいと何もかもが信じられないほどに小規模で
控えめなのですって。”


とストリープは色々な面白い話をしてくれました。
2009  [恋するベーカリー」
そのメークを担当した人もアカデミー賞を受賞しました。


最近はインタヴューなどを億劫がっているような 暗に私のようなおばーちゃんより あなた方 リンゼー ローハンに会いたいのでしょう !と言うような突き放したトーンで話したりもするのですが それでも仕事の事も家族の事も
第三者のような客観的な見方で話してくれます。


言葉の間に 宙を見つめてフーツとため息を頻繁につくのが 呼吸調整なのか
うんざりしているのか はともかく 不穏な性的ニユアンスが漂います。


世界中の女優志願からベテランまで 尊敬する女優はメリル ストリープと口を揃えて言う中で    私はただのふつうのおばさんなのよ!を必死で訴えているのも端で見ているとおかしいものです。


そのうちに若い頃のストリープを書きましょう。

Comments

Popular posts from this blog

IGGY POP

DEVON AOKI

ADAM LAMBERT